過去問演習②
こんにちは。
今回は
の第2弾!
皆さんお待ちかね、
過去問演習①の続きを書いていきます。
(誰も待ってねーよ😝)
今回は理論問題の自己学習の仕方を提案致します。
では早速、始めていきましょう🤡!
今回は第104回薬剤師国家試験、治療の問題を持ってきました。
(薬理ばかり取り上げてると、読者から相手にしてもらえないと思ったので...😵笑)
基本は、上記に貼り付けた記事にも取り上げたやり方で勉強を進めていきます。
どういったことかというと、
正答の記述だけを覚えないこと!
×の記述までしっかりと確認すること!
たったこれだけです。
×の記述までしっかりと確認すること!と言っても、どの程度まで確認すればいいんだよ!!!となった方々のために、もう少し詳しく書いていきますね🤓
理論問題は、必須問題や実践問題と比較すると皆さんが得点を稼ぎにくい分野でもあります。
それは何故かというと、より正確な知識がなくては太刀打ちできないから、です!
薬理に関しては、正確な知識が無くてもある程度選択肢を絞ることが可能なため、
別の記事にまとめてあります。
↓こちらを参考にしてください↓
脱線してしまい申し訳ございません。
本題へと戻ります。
この問題を正解に導くには、いくつかのポイントがあります。
ここでは3つポイントを書き出してみます。
・前立腺肥大症の病態について
・前立腺肥大症の治療について
そして私が一番重要だと考えるポイントは
これらを理解、もしくは整理できていることでより正答へと近づくことができることでしょう。
では、問題を解いていきます✏️
1. この記述での キー🔑 は、外腺部というワードです。
前立腺肥大症は外腺部に異常を生じやすいのか、
はたまた、内腺部に異常を生じるのか
皆さんパッと思い浮かびますか??
ここを押さえておかないと、この記述を自信もって×にすることはできません。
前立腺肥大症では、内腺部に異常を生じやすい、が正しい認識です。
では...
外腺部に異常を生じやすい疾患は何でしょう?
察しがいい方は、ピンと来たはずです!
そうです。
外腺部に異常を生じやすいのは、前立腺癌の方です!
子宮頚癌 と 子宮体癌
や
小細胞肺癌 と 非小細胞肺癌
のように、特徴の違いや治療の違いなどが明確、かつ受験者が情報を混合しやすいものは、
出題されやすい傾向にあります!
そのため、こういった比較しやすい対象がある疾患を勉強するときは、
違いを意識して整理していきましょう!
2. この記述では、応用力が自分には持ってるのか判断できる内容だと私は考えます。
なぜかというと、1の内容を知っていれば
前立腺で異常が生じてる部位も異なるため×ではないか、と考えることができ排除できます。
前立腺肥大症から前立腺癌になることはない、という知識がなくても
上記のような考える力,発想力があれば得点に繋がりやすくなります!
こういった考える力が養われているかどうかが他の受験者との差に繋がります!
3. この記述での キー🔑 は、確定診断というワードです。
ここでは、PSAが前立腺特異抗原であることを示してくれている分、そこで悩むことはないので比較的優しい記述です。
PSAが腫瘍マーカーの1つであると認識されている方は多いと思います。
腫瘍マーカーというワードから、
癌、前立腺癌を連想されるかと思います。
ですが前立腺癌だけではなく、
前立腺肥大症でも血液中に漏れ出します。
そのため前立腺肥大症は、抗原量だけでは確定診断に用いることができません。
よって、×の記述です。
※注意:その他の癌も腫瘍マーカーのみでは悪性腫瘍性疾患の確定診断を下すことはできません!
この記述を読んだとき一歩踏み込んで、
前立腺肥大症と前立腺癌での触診結果の違いも一緒に確認しておくことで知識に深みがでます。
一般的に、
前立腺肥大症 : 表面がなめらかで整、腫大し弾力がある
前立腺癌 : 表面がゴツゴツして不整、硬い
こういった違いもよく狙われやすいです!
4. この記述での キー🔑 は、タムスロシンです。
薬理の知識だけで○,×が判断できる記述でもあります。
タムスロシンの作用機序は
α1A受容体を遮断することで、前立腺平滑筋が弛緩し尿道抵抗が緩和されることで排尿状態などが改善されます。
このことから、この記述は○です。
治療では、薬理の問題とは違い深く作用部位をきいてきたり、作用機序をきいてくることはありません。
ですが、薬理で交感神経系,副交感神経系の問題が出題された時の対策のために
タムスロシン、シロドシンがα1A
ナフトピジルがα1D
とα1のサブタイプまで確認しておくことが必要となります!
5. この記述での キー🔑 は、ブチルスコポラミンです。
4同様、薬理の知識で選別できる内容となっております。
ブチルスコポラミンは抗コリン薬に分類され、
鎮痙薬などとして用いられます。
前立腺肥大症で排尿障害のある患者が服用することで、更に尿が出にくくなってしまう恐れがあり添付文書で禁忌の扱いになってます。
そのため、この記述は×です。
<終わりに...>
皆さん、まだ5月です。
時間に余裕はあることでしょう。
過去問演習を進める際は、スピード重視で行うことも悪くはないですが、1問1問脱線し用語の周辺知識も一緒に覚えることを意識しましょう。
そうすることで、別のアプローチから問題を解くことも可能になり視野が広がります!
今回はこの辺で終わらせていただきます。
アクセス数を見て、もしくは反響があれば実践問題も取り上げていきたいと思います。